うぶすなさま

風通しの良いお部屋とご縁を紹介

うぶすなさま

人が肉体に魂が宿る結びをする神を産土様という、そう古神道の師匠から教えていただいてから早20数年の月日が経った。

その頃、一卵性親子と呼ばれるほど仲がよかった母を亡くし、自分自身の魂の半分を持っていかれたような寂しさにさいなまれる日々で、実家にはたくさんの問題が残ったまま一人残されてしまったという孤独感とで生きる希望を失っていたころだった。

産土神は魂が肉体を離れるまで自分を導きご加護くださる最強の守護神であり、まずは産土神とのつながりを強くすることが大切だと教わり、苦しくて助けてほしくてわらをもすがる思いで母の産土様参りや自分の産土様参りを始めたのが私の聖地巡礼の始まりだった。

それから月日が流れ、ご縁やタイミングや導きをいただき、全国のかなりの数の聖地に巡礼してきたのだが、ある時をきっかけに、祈りというものへの姿勢ががらりと変わることが起きた。

そのきっかけは、出雲大社だった。

まだ独身だったその時、苦しい恋に悩んでいた大阪の友人と出雲で待ち合わせをし「良縁祈願めぐり」をしよう、ということでまずは出雲大社で御祈願をお願いしたのだ。

「鼻血が出るほど真剣に良縁を祈るぞ!!!」と気合を入れて願意を書き、祈願を受けるため神殿にてお祓いをうけ、浄めの鈴が鳴り出した時、なぜか「私はこの美しい日本に生まれたことを感謝します。この国や美しい自然が美しいままでありますように。この地にいきとし生けるものみなが幸せでありますように」と祈っていた。

いけないいけない!!!よき伴侶との良縁をお願しないと!!!と思うのだけど、ふと気が付くと「神々のご神威がご存分に発揮されますように。その光がこの地から日本全体へ世界からこの星全体に広がりますように」と祈っている。

どうしちゃったの?わたし? その時のことをその時親しくしていた霊能者に話したら「それこそが出雲の神様からのメッセージ。あなたは神様のメッセージをちゃんと受け取っているからもうリーディングの必要はないですね。そのまま進んでください。」と言われ、そういうものか・・・それでも欲しいのは現世利益だけどな・・・と思いながら、混迷の独身時代はその後もしばらく続くのでした 笑

今振り返っても、あの時の出雲大社で受けたインスピレーションは、その後自分自身を徐々にそしてがらりと変えることになるきっかけで、それこそがまさに良縁をいただいたのだと実感しています。

良縁は、人とだけではなく、モノ、コト、神様、仕事などなど、すべてのことにあてはまり、この世は縁があるものでないとムスばれないと言っても過言ではなく、その根源をこのときに教えていただいたと思い出雲の地には感謝しかなく、初心に立ち返るときに巡礼する大切な聖地となりました。

これも、産土様という自分の中心につながることを始めたから起きた奇跡ともいえ、うぶすなの神様のご神威に感謝するばかりです。

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